【在留特別許可】個々の事案ごとに在留を希望する理由や家族状況、本人の素行、国内外の情勢、人道的な配慮の必要性などなどさまざまは事情を総合的に勘案して行われます。明確な基準があるわけではないのですが、考慮される事情として在留特別許可にプラスに働く要素とマイナスに働く要素があるわけです。
在留特別許可が有利に働く要素
- 日本人の子又は特別永住者の子であること
- 日本人又は特別永住者との間に出生した実子を扶養している場合で、さらに次のいずれにも該当すること
※実子とは、嫡出子又は父から認知を受けた非嫡出子 - 実子が未成年かつ未婚
- 当該外国人が実子の親権を現に有している
- 当該外国人が実子を現に日本で相当期間同居の上、監護・養育している
- 日本人又は特別永住者と婚姻が法的に成立している場合で、さらに次のいずれにも該当すること
- 夫婦として相当期間共同生活をし、相互に協力して扶助していること
- 夫婦の間に子がいるなど、婚姻が安定かつ成熟していること
(退去強制を免れるための偽装結婚などは認められません。) - 実子が日本の小学校・中学校に在学しており、当該外国人が実子を監護・養育している
- 難病等により日本での治療を必要としていること。又はこのような治療が必要な親族を監護する必要があると認められる者であること
- 自ら地方入国管理局に出頭したこと
- 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の在留資格をもつ外国人と結婚しており、さらに次のいずれにも該当すること
- 夫婦として相当期間共同生活をし、相互に協力して扶助していること
- 夫婦の間に子がいるなど、婚姻が安定かつ成熟していること
- 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の在留資格をもつ実子を扶養しており、さらに次のいずれにも該当すること(※実子とは、嫡出子又は父から認知を受けた非嫡出子)
- 実子が未成年かつ未婚
- 当該外国人が実子を現に日本で相当期間同居の上、監護・養育している
- 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の在留資格をもって在留している者の扶養を受けている未成年・未婚の実子であること
- 日本での滞在期間が長期間に及び、日本への定着性が認められること
在留特別許可が不利に働く要素
反対に、マイナスに働く要素は以下の通りです。
重大犯罪等により刑に処せられたことがあること
例
・凶悪・重大犯罪による実刑に処せられた
・違法薬物やけん銃などの密輸入・売買による刑
・出入国管理行政の根幹にかかわる違反又は反社会性の高い違反をしている
例
・不法就労助長罪、集団密航、旅券の不正受交付などの罪による刑
・売春を行なったり、他人に行わせたことがある
・人身取引など
・不法入国(船舶による密航、偽装旅券などによる入国等)
・過去に退去強制手続を受けたことがある
・その他の刑罰法令違反